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債権ポートフォリオのデフォルト相関モデル

神楽岡 優昌
武蔵大学

消費者金融会社のリスク管理において、ローン・ポートフォリオのデフォルトの相関をモデル化することは重要である。消費者金融ローンの延滞や貸倒れなどのクレジット・イベントのモデル化では、経済変数やローン債務者の属性は説明変数の有力な候補である。しかし経済変数の変動は比較的緩やかであり、近年の消費者金融ローンのデフォルト率の急激な上昇を説明できない。本研究では、経済変数や債務者属性に加えて、観測不可能な時変グローバル・ファクターとそのファクターに対する感応度を債務者ごとに導入し、デフォルト率のフレキシブルなモデル化をおこなう時変個別固定効果モデルを提唱する。モデルの有効性をシミュレーションにより検証し、あわせて時変グローバル・ファクターの推定手法を解説する。

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